2008年7月18日金曜日

夏期出張授業最終章!~学芸大附属高校~

さてさて。
夏だ!理学だ!出張授業だ!
と始まった怒涛の出張授業三連続の取りを飾ったのが、学芸大附属高校です。

正式名称は東京学芸大学附属高等学校。このエントリを書いている小寺(生物・D1)の母校で、のどかな世田谷の住宅地にたたずむ国立高校です。ちなみに小寺はこの高校の44期生に当たります。
今回の出張授業では最初にコンタクトをとった高校の先生の紹介で、同じく卒業生で京大の大学院で研究するトーマスも参加してくれました。トーマス、はるばるありがとう!!

当日は講演者+助っ人2名の計4名で高校に赴きました。

機材や教室の準備をした後お昼を頂きながら、出張授業についてや最近の高校生についてなど先生といろいろお話し。最近は進路指導に力を入れているそうです。

13時10分から本番スタート。
講演者2人の専門が非常に近いということもあり、今回は生物に特化した特別セミナーという形で執り行いました。

セミナー全体のタイトルが
“いのちの不思議に魅せられて”

個別タイトルが
トーマス「美しさの向こう側」
小寺「生きてるって、どういうこと?」

わざわざ聴きに来て下さった副校長(小寺の高校時代の古文の先生)をして、「いやぁ、哲学的だね~」と言わしめました。そうなんです、生物学者は哲学者なのです。

各40分ずつのセミナーは無事終了。その後、教室を移動してフリートークに入りました。 学芸大附属高校での出張授業では、このフリートークの時間をたっぷりとったということが特徴的です。セミナー中や直後に質問は?と問いかけても、シャイな高校生はなかなか手が上がりません。

ところが、フリートークに入るとしゃべるしゃべる。研究内容について、生命科学全般について、日々の実験について、高校時代に勉強したこと、遊んだこと、などなどなど、とにかく、次々と質問が出ます。当初は30~40分の予定だったのですが、1時間たっぷりと高校生たちと様々な話をしました。

講演は2人とも、前半はやや易しく包括的な話、後半は自身の研究テーマにまで踏み込んだ話、という構成になっていて、後半はおそらく、高校生たちにとっては少々難しかったのです。ところがフリートークでは、研究内容に踏み込んだ質問もたくさん出ました。そう!そこは重要なポイントなの!と言いたくなるような質問をしてくれると、私はうれしくて背中がぞくぞくしました。

フリートークが伸びた関係で、その場での反省の時間は十分にはとれなかったのですが、参加して下さった3人の先生は、アンケートやメールで大変丁寧な感想を寄せてくださいました。
高校生にとっては、年齢の近い大学院生が語りかけてくれるということで、近い将来の自分たちの姿を想像しやすいこと。また、実際日々手を動かして研究をしている者の話は非常に鮮明でわかりやすく、研究の面白さや、研究対象に対する愛情が感じられたこと。などなど、高校生にとって素晴らしい機会であったとのお言葉を頂き、感無量でした。


この夏の出張授業を通して、我々も高校側も、得るものは十分にあるということは実感できました。後は、いかにコスト(負担)を軽減しつつ、質の高いものを提供していくか、今回の経験を活かしてより良いシステムを作っていきたいと考えています。

夜は授業参加者以外にも0to1メンバーが集まり新宿でお疲れ様会。
熱い数日間を一緒に過ごしたトーマスを夜行バス乗り場に無事送り届けて、怒涛の夏期出張授業は幕を閉じたのでした。

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